現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
In-Cell 19F-NMRを駆使して、細胞内テロメア四重鎖DNA及びRNA構造を解析し、Z型DNA及びRNAの検出に成功した。研究成果を3編の論文(ACTA HISTOCHEMICA ET CYTOCHEMICA 2022, 55, 5、Nucleic Acids Res. 2022, 22, 806-830、Nature 2022, 606, 594-602)として国際雑誌に発表し、2編の図書(Method Mol. Biol. 2023, 2651, 115-130、Handbook of Chemical Biology of Nucleic Acids 2023, Springer Nature)の共著を行なった。また国際学会で3件の発表を行なった。
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今後の研究の推進方策 |
細胞内における高次構造体とタンパク質の相互作用の解析を行う。 研究代表者らは既に核タンパク質hnRNPA1がテロメア四重鎖RNAに結合することを明らかにした(J. Am. Chem. Soc. 139, 7533, 2017)。そこでIn-Cell 19F-NMRを駆使して細胞内でこのタンパク質と四重鎖RNAの結合について解析する。それぞれRNAとタンパク質hnRNPA1を細胞内に導入する。試験管内の相互作用スペクトルと細胞内のスペクトルを比較し、細胞内の相互作用の解析が可能となる。 研究計画を実施する上で、当初計画どおりに進まないときの対応:相互作用を解析するためには、タンパク質が効率的に細胞内に取り込まれることが重要である。プラスミドベクターを用いて細胞内でタンパク質hnRNPA1を発現する。RNAを細胞内に導入し、In-Cell 19F-NMRにより細胞内の相互作用を解析する。
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