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2023 年度 研究成果報告書

微生物がつなぐ土壌と昆虫の関係性の解明とその制御技術基盤の開発

研究課題

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研究課題/領域番号 21H02092
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分38010:植物栄養学および土壌学関連
研究機関国立研究開発法人産業技術総合研究所

研究代表者

伊藤 英臣  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 主任研究員 (70748425)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード土壌 / 微生物 / 農業害虫 / 害虫防除 / 共生
研究成果の概要

農業害虫カメムシが土壌から特定の共生細菌を獲得して強靭化する現象に着目して、この共生系成立がどのような土壌環境要因で規定されるのか明らかにした。まず、カメムシが共生細菌を獲得できる土壌とできない土壌の理化学性と共生細菌の密度を比較解析して、共生細菌の密度に影響を与える土壌環境因子を明らかにした。さらに、その土壌環境因子を改変することにより、カメムシが土壌から共生細菌を獲得することを阻害できることを見出した。これらのことから、土壌が昆虫の分布を規定する直接的な要因になり得ることを示唆されたとともに、従来体系とは全く異なる新たな害虫防除技術の基盤情報が得られた。

自由記述の分野

土壌微生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

動物の分布に及ぼす土壌の影響は主に植物が介在した間接的なものとして考えられてきたが、本研究から土壌が昆虫の分布を直接的に規定することが初めて明らかとなった。また、昆虫の分布は気候条件や餌や捕食者相で規定されると考えられてきたが、昆虫生態における土壌の重要性を発見した。これらのことは土壌学および昆虫学の盲点であり、どちらの学問においても新しい学術領域を切り拓く意義を有する。また、害虫自身ではなく、害虫の生存や繁殖に重要な土壌微生物を制御するという新たな害虫防除技術コンセプトが得られ、殺虫剤の使用量を削減して環境保全性と農作物の持続的安定生産の両立に貢献できる可能性が見出された。

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公開日: 2025-01-30  

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