100年以上にわたり原核生物の走化性応答が調べられてきたが、そのうち誘引物質として最も多いのはアミノ酸である。21世紀に入り、アミノ酸に対する走化性が植物感染や根圏定着に寄与することが示されてきており、アミノ酸走化性が増殖基質の探索のみならず、生態学的また実用的にも重要な生物相互作用に関わっていることが分かってきた。となれば、走化性を制御することで植物感染や植物-微生物共生といった生物相互作用を制御できるのではないかとして本研究を行った。そして、アミノ酸走化性センサーのリガンド結合サイトのアミノ酸残基を改変することで、新なアミノ酸応答を創出できることを示すことができたことは大きな意義を持つ。
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