研究課題
基盤研究(B)
本研究では、次世代の物質・エネルギー変換システムとして期待される微生物電気化学システムに着目し、その効率向上において鍵となる電気化学活性バイオフィルム(EABF)の形成と活性を制御するための知的・技術的基盤の確立を行った。具体的には、Shewanella oneidensis MR-1株のEABF形成を活性化するシグナル伝達系を解析し、新規転写因子を同定するとともに、本シグナル伝達系を電極電位依存的に活性化することによりEABFの形成を促進させる技術を開発した。
環境微生物学
本研究では電気化学活性細菌に特有と考えられる環境認識・応答メカニズムの一端を明らかにし、さらにそのメカニズムを応用したバイオフィルム制御技術を開発した。これらの成果は微生物における未知の生理機能と生存戦略の解明につながるだけでなく、産業利用上重要な微生物電気化学プロセスの高効率化にも寄与するものであり、学術的、社会的に意義あるものといえる。