研究課題/領域番号 |
21H02130
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38040:生物有機化学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
三芳 秀人 京都大学, 農学研究科, 教授 (20190829)
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研究分担者 |
岸川 淳一 大阪大学, 蛋白質研究所, 助教 (80599241)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 呼吸鎖酵素 / ユビキノン / プロトンポンプ / クライオ電子顕微鏡 |
研究成果の概要 |
Na+輸送性NADH-ユビキノン酸化還元酵素(以下、NQRと略す)は、コレラ菌など一部の病原性細菌のエネルギー代謝に必須の呼吸鎖酵素であり、抗菌剤の創薬標的として期待されている。天然物コロルミシンAは、NQRに対して極めて高い選択性を発揮する強力な阻害剤であり、抗菌剤開発に向けたシーズ化合物になり得る。本研究では、コロルミシンAの分子プローブ化を基軸にした有機化学的手法と、クライオ電子顕微鏡(cryo-EM)による構造生物学的手法を駆使して、コレラ菌NQRを標的とする抗菌剤創製に向けた研究基盤の確立を目指す。
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自由記述の分野 |
生物有機化学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
病原性細菌に由来する食中毒が時々報道されるものの、コレラ菌による大規模な感染症はもはや日本では深刻な感染症ではなくなった。しかし、世界に目を向けると発展途上国では地域的流行が散発しており、依然として人命に関わる深刻な感染症である。そのため、NQRを標的分子とする優れた殺菌剤の開発に向けた研究基盤の構築は極めて重要な課題である。また、薬剤耐性菌の出現が深刻な問題となっている現代、NQRのような比較的新しい創薬標的を開拓することの意義は大きい。
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