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2023 年度 実績報告書

悪臭が香りの引き立て役となる仕組みの解明

研究課題

研究課題/領域番号 21H02140
研究機関九州大学

研究代表者

稲垣 成矩  九州大学, 医学研究院, 助教 (30827952)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード嗅覚受容体 / アロステリック効果
研究実績の概要

昨年度の麻酔下マウスにおけるin vivo実験から、嗅覚受容体にはアロステリックサイトが存在し、匂い分子に対する結合特異性があることが示唆された。そこで当該年度では、嗅覚受容体の再構成系アッセイを用いてin vitro実験を行った。
報告者は、バニリンに応答することが知られている嗅覚受容体を対象に、アロステリック効果を生じる匂い分子のスクリーニングを行った。その結果、嗅覚受容体が、精油等に含まれるMIEGによって正のアロステリック効果を生じることを発見した。
AlphaFold2によって予測した嗅覚受容体の構造において、分子ドッキングソフトCB-Dock2によるドッキングシミュレーションを行った。その結果、予測した基質結合部位とアロステリック部位に、それぞれの匂い分子が結合することが分かった。アゴニストは、膜貫通部位(TM)3、 TM5、TM6のアミノ酸残基と相互作用しており、特にHis110、Cyc117、Tyr256と水素結合を形成していた。アロステリックエンハンサーは、アゴニストよりも細胞外側に結合しており、TM3、 TM5、TM6だけではなく、細胞外ドメイン(ECM)2、ECM3とも相互作用していた。基質結合部位では、水素結合によってアゴニストが強く相互作用していたのに対し、アロステリック部位では、疎水性結合によってアロステリックエンハンサーが弱く相互作用していた。また結合エネルギーから、アロステリックエンハンサーの結合により、アゴニストの結合がより安定化することが示唆された。

現在までの達成度 (段落)

令和5年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和5年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2024 2023

すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件)

  • [学会発表] 嗅覚受容体のアロステリック制御による多様な匂い応答2024

    • 著者名/発表者名
      深田幸平
    • 学会等名
      第 6 回これからの神経回路研究の会
  • [学会発表] Combinatorial allosteric interactions at odorant receptors for odor mixture coding2023

    • 著者名/発表者名
      Kohei FUKATA, Shigenori INAGAKI, Biswanath SAHA, Takeshi IMAI
    • 学会等名
      NEUROSCIENCE2023
    • 国際学会
  • [学会発表] Combinatorial orthosteric and allosteric interactions of an odorant receptor2023

    • 著者名/発表者名
      Shigenori Inagaki, Kohei Fukata, Biswanath Saha, Takeshi Imai
    • 学会等名
      ISMNTOP2023
    • 国際学会

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公開日: 2024-12-25  

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