研究課題/領域番号 |
21H02142
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
山崎 正夫 宮崎大学, 農学部, 教授 (80381060)
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研究分担者 |
甲斐 久博 九州保健福祉大学, 薬学部, 准教授 (60533221)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 生活習慣病 / 脂肪細胞 / 低酸素 / メタボローム |
研究成果の概要 |
本研究は『肥満者の疾患リスクを下げる手段』として、脂肪細胞における低酸素応答抑制に注目して共役リノール酸による低酸素不応答誘導機構を明らかにすることを目的とした。共役リノール酸のうち10トランス、12シス型は低酸素状態にある脂肪細胞における代謝変化を抑制し、その要因として2つの仮説が推定された。1つ目は細胞内酸素消費を抑制し、低酸素状態においても細胞内酸素濃度を維持させる可能性が考えられた。また、2つ目は細胞内の代謝系を変化させるもので、特にプリン体代謝系への影響が強く確認された。この結果はアドレノコハク酸経路の活性化を示唆しており、本経路と種々の生活習慣病予防との関連性が注目された。
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自由記述の分野 |
食品機能化学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肥満を基盤とする生活習慣病が国民の健康維持の上で重要な課題であり続けているが、肥満人口は決して減少には転じておらず、肥満を減らすことの難しさが窺える。肥満が生活習慣病のリスクファクターになることは多くの研究結果で支持されているが、その要因には脂肪組織での代謝異常が関与している。そこで、申請者は脂肪組織の低酸素状態によって生じる代謝異常の改善を目的とした。本研究成果では機能性脂質による低酸素応答抑制作用をツールとして、アドレノコハク酸回路の重要性を示した。この成果は、肥満解消とは別の視点から生活習慣病を予防を提案する上で、次につながる分子標的を与える結果として、学術的および社会的に重要である。
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