研究課題/領域番号 |
21H02345
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42010:動物生産科学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
角川 博哉 山口大学, 共同獣医学部, 教授 (80370592)
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研究分担者 |
窪 友瑛 地方独立行政法人北海道立総合研究機構, 農業研究本部 酪農試験場, 研究主任 (50825338)
北村 進一 大阪公立大学, 研究推進機構, 特任教授 (60117869)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 乳牛 / 繁殖 |
研究成果の概要 |
下垂体のゴナドトロフは、LHやFSHを分泌する重要な細胞である。分娩後乳牛での性機能回復遅延の主因は、未解明な機構によるゴナドトロフの分泌能力の低下である。代表者は、新規受容体GPR61とそのリガンド、プラズマローゲンが重要な機構である可能性を見出した。本研究では、独自開発の血中プラズマローゲン濃度測定法を用い、高泌乳牛では分娩直後に血中総プラズマローゲン濃度が低下した後に、正常濃度に回復するが、個体によっては回復遅延し、初回排卵の遅延、さらに分娩間隔の延長の原因になることを発見した。さらに初回排卵後の血中プラズマローゲン濃度は、血中FSH濃度や乳量と正に相関することも発見した。
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自由記述の分野 |
繁殖
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
乳牛の繁殖障害による分娩間隔延長は、多大な経済損失を世界中の酪農家で生じさせる。しかしそのメカニズムには不明点が多かった。本研究は、まず分娩間隔延長の主因は、分娩後の性機能の回復遅延である(P<0.05)ことを北海道の乳牛で調査し明らかにした。続いて、分娩後の性機能の回復遅延のメカニズムを、代表者の独自研究で発見した、下垂体のゴナドトロフにおける新規受容体GPR61と、そのリガンド、プラズマローゲン群に基づいて解明した。さらに初回排卵後の血中総プラズマローゲン濃度は、血中FSH濃度や乳量と正に相関することも発見した。これらは非常に重要な発見で、未開発の繁殖障害予防法の開発の基盤となる。
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