研究課題/領域番号 |
21H02369
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022-2023) 大阪府立大学 (2021) |
研究代表者 |
杉浦 喜久弥 大阪公立大学, 大学院獣医学研究科, 教授 (30171143)
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研究分担者 |
鳩谷 晋吾 大阪公立大学, 大学院獣医学研究科, 教授 (40453138)
赤澤 隆 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所), その他部局等, がん創薬部 主任研究員 (80359299)
弓場 英司 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 准教授 (80582296)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 腫瘍微小環境 / 腫瘍免疫治療 / 生体内遺伝子導入 / がん関連線維芽細胞 / 線維芽細胞成長因子2 / 腫瘍血管内皮細胞 |
研究成果の概要 |
本研究では効果治療法の開発を目的として、腫瘍微小環境を構成する腫瘍関連線維芽細胞(CAF)および腫瘍血管内皮細胞(TEC)について研究した。腫瘍中の線維芽細胞成長因子(FGF)2の濃度を高めることにより、腫瘍促進型CAFの増殖を抑えることができる。肺がんマウスにおいて、fgf2遺伝子を腫瘍細胞特異的に導入、発現させることにより、腫瘍促進型CAFの割合を有意に減少させ、生存を延長させることに成功した。TECは特異的分子を発現して免疫治療の有望な標的となる。未同定であったイヌTECの分離を試み、CD31/VEGRF/VE-cadherin/CD11b/TEM8共発現細胞であることを明らかにした。
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自由記述の分野 |
腫瘍免疫治療
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
腫瘍微小環境(TME)は、腫瘍細胞の増殖に大きな影響を及ぼす。本研究ではFGF2の遺伝子を腫瘍細胞に導入して発現させることによってTMEの主要成分であるCAFの種類を腫瘍非促進型に変えることにより、腫瘍の成長を抑制することに成功した。これまでに、同様な方法でTMEの免疫状態を腫瘍攻撃型に変えることによって治療効果を得ており、TMEの改変により、安全で効果的に腫瘍を治療できることが明らかとなった。また、本研究では、イヌのTECを同定し、ヒトと同様にTEC特異的分子であるTEM8を発現することを明らかにした。今後本分子を標的とする新たな免疫治療法の開発が期待される。
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