研究課題/領域番号 |
21H02390
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
横井 伯英 京都大学, 農学研究科, 教授 (70311610)
|
研究分担者 |
岡村 匡史 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 実験動物管理室長 (00333790)
須山 幹太 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (70452365)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | 疾患モデル / 糖尿病 / インスリン / 膵β細胞障害 / ゲノム編集 |
研究実績の概要 |
今年度は下記の項目について研究を実施した。 ①膵β細胞障害の遺伝素因の同定:ZFDMラットとZFラットとの交配により作出した戻し交雑仔(N2)を用いて、候補遺伝子における変異について遺伝子型判定を実施し、糖尿病発症との関連について解析した。その結果、複数の候補遺伝子における変異と糖尿病発症との間に統計的に有意な関連が認められた。 ②膵β細胞障害の発症経路の同定:新規の肥満糖尿病モデルNSY-AyマウスとコントロールのNSYマウスを対象として、随時血糖値が上昇し耐糖能異常が顕在化する時期に膵島を単離し、RNAシーケンス解析を実施した。両マウス間で遺伝子発現が異なる多数の遺伝子を抽出し、Gene OntologyおよびKEGGパスウェイ解析を実施した結果、2型糖尿病やインスリン分泌に関するGOタームやパスウェイが同定された。 ③ゲノム編集による候補変異の検証:上記①および②から得られた膵β細胞障害への関与が疑われる1つの候補遺伝子(変異)について、ゲノム編集により野生型アレルへ置換し、糖尿病の発症や膵β細胞障害が抑制されるか否か検証した。その結果、ゲノム編集個体においてもZFDMラットと同様に糖尿病発症が認められ、膵β細胞障害についてもZFDMラットと同程度であることが判明した。 ④マウス・ラット・ヒトの比較生物学的解析による膵β細胞障害機構の解明:上記①により同定された膵β細胞障害に関与する可能性のある候補遺伝子(変異)について、ヒトにおける遺伝子異常による糖尿病の原因遺伝子(変異)、ゲノムワイド関連解析により同定された糖尿病感受性遺伝子(SNPなどの多型)、ヒト膵島の遺伝子発現解析などの情報と比較検討した。その結果、ヒトの遺伝子異常による糖尿病の原因遺伝子としては同定されていないこと、ヒトの糖尿病感受性遺伝子座の近傍に位置すること、ヒト膵島においても発現が認められることが判明した。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
|