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2022 年度 実績報告書

立体構造を基にしたピロリン酸依存性リン酸化酵素の大量同定と改変

研究課題

研究課題/領域番号 21H02413
研究機関大阪医科薬科大学

研究代表者

藤橋 雅宏  大阪医科薬科大学, 医学部, 准教授 (10397581)

研究分担者 高橋 宏隆  愛媛大学, プロテオサイエンスセンター, 准教授 (70432804)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード結晶構造解析 / ピロリン酸
研究実績の概要

本研究では様々な生物から多数のPPi-kinaseを同定し、ATP以外の化合物のうちPPiが生物界の至る所でリン酸基供与体として利用されていることを示すことを目指している。また、同定したPPi-kinaseの立体構造をもとに、天然のPPi-kinaseがリン酸化できない化合物をリン酸化する酵素設計戦略の構築も目指している。
2022年度およびその繰越年度では、これまでに見いだしたPPi-kinaseの一つについて、酵素学的パラメーターの取得を目指した系の構築を行った。活性の測定はPPi-kinaseによる触媒反応の副産物である無機リン酸を、マラカイトグリーンの呈色を利用して検出する。データを効率的に取得するために、プレートリーダー、自動ピペットや八連ピペットの利用など、様々なツールの利用を検討した。構築した手法によりPPi-kinaseの予備的な活性測定を行ったところ、十分に測定が可能である事を確かめた。
また同定したPPi-kinaseについて、基質複合型の結晶構造解析に取り組んだ。解析に必要な結晶の取得は難航したが、結晶化の条件を様々に改善することで解析可能な結晶を得た。構造解析の結果、活性残基、リン酸基受容基質を認識する残基、ならびにPPi認識残基を明らかにすることができた。PPi認識残基についてはATP-kinaseには見られない残基であり、部位特異的変異を導入して予備的な活性測定を行ったところ、活性が下がることが確かめられた。今後このPPi認識残基を鍵情報として、ATP-kinaseをPPi-kinaseに改変することを計画している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

PPi-kinaseと基質複合体の結晶取得に難航したため、遅れが生じている。現在は必要な構造を決定している。

今後の研究の推進方策

これまでの研究により、PPi-kinaseの活性測定系の構築、PPi-kinase基質複合体の結晶構造解析が完了している。これらのデータを基に、遺伝子データベースに眠る新規PPi-kinaseを同定する。また、ATP-kinaseをPPi依存性に変換する手法を構築する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] 結晶構造を基盤とした酵素反応機構の解明ならびに新規酵素の探索と創成2023

    • 著者名/発表者名
      藤橋雅宏
    • 学会等名
      令和5年度日本結晶学会年会
    • 招待講演

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公開日: 2024-12-25  

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