寿命に関連する個体生理状態(免疫、炎症状態など)を検出するために、自然免疫レベル検出システムを確立した。このシステムを用いて「自然免疫レベルに影響を与える嗅覚受容体神経の探索」を行なった結果、自然免疫を制御するA嗅覚受容体神経(仮称)を同定することに成功した。A嗅覚受容体はカビなどが発する匂い物質を感知するのに必要な嗅覚受容体であることが知られており、このA嗅覚受容体の活性化によって個体の自然免疫レベルが上昇することには生物学的合理性が認められる。今後はA嗅覚受容体が自然免疫や個体老化を制御する分子メカニズムを解明することで、匂いによる個体生理制御のメカニズム解明を目指していく。
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