シロイヌナズナにおいて、湿度変化に応じて植物が免疫応答や共生を調節する仕組み、及び病原細菌が感染戦略を調節する仕組みに関して解明を推進した。水チャネルPIPの特定分子種のリン酸化及びアブシジン酸(ABA)代謝酵素遺伝子CYP707a3等の発現の誘導が、完全滅菌条件でも誘導される互いに独立の湿度応答であることを示した上、それらの植物免疫における重要性を示した。また、その制御に重要なCa透過チャネルCNGCや転写制御因子の特定分子種を同定して、湿度シグナル機構の一端を明らかにした。さらに、病原細菌のエフェクターが同経路の抑制に働くことで植物ABA応答を活用して水浸漬を進めることを突き止めた。
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