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2023 年度 研究成果報告書

湿度環境情報に基づく植物免疫応答の制御

研究課題

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研究課題/領域番号 21H02507
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分44030:植物分子および生理科学関連
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

西條 雄介  奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (50587764)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード植物免疫 / 湿度 / 病原細菌 / 水 / シロイヌナズナ / 植物微生物相互作用
研究成果の概要

シロイヌナズナにおいて、湿度変化に応じて植物が免疫応答や共生を調節する仕組み、及び病原細菌が感染戦略を調節する仕組みに関して解明を推進した。水チャネルPIPの特定分子種のリン酸化及びアブシジン酸(ABA)代謝酵素遺伝子CYP707a3等の発現の誘導が、完全滅菌条件でも誘導される互いに独立の湿度応答であることを示した上、それらの植物免疫における重要性を示した。また、その制御に重要なCa透過チャネルCNGCや転写制御因子の特定分子種を同定して、湿度シグナル機構の一端を明らかにした。さらに、病原細菌のエフェクターが同経路の抑制に働くことで植物ABA応答を活用して水浸漬を進めることを突き止めた。

自由記述の分野

植物微生物相互作用

研究成果の学術的意義や社会的意義

植物病害が拡大する高湿度環境において、植物は湿度上昇を感知して免疫を向上させること、及びその際に特定の水チャネルPIP分子種のリン酸化並びにアブシジン酸(ABA)分解酵素遺伝子の発現誘導が重要な役割を果たすことを明らかにした。後者の誘導に必要なCa2+イオンチャネルと転写制御因子を同定した。逆に、病原細菌が同応答を阻害し植物ABA応答をハイジャックすることで感染部位に水を集めること、及びそれに寄与するエフェクター感染促進因子も明らかにした。本成果は、湿度情報に基づく植物免疫・細菌感染戦略の調節機構に関して進歩性の高い知見を提供し、耐病性増強技術の開発にも資するものである。

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公開日: 2025-01-30  

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