研究課題
これまでにシロイヌナズナのEMS変異体、T-DNA挿入変異体、amiRNA変異体を対象としたサーマルイメージングスクリーニングから、青色光に応答した気孔開口に異常を示す変異体を多数単離している。本年度はこれらの変異体における機能解析を進め、興味深い表現型を示すものを見出した。EMS変異体から単離された2ラインの変異体について、孔辺細胞プロトプラストを単離し青色光に応答したH+放出と細胞膜H+-ATPaseのリン酸化を調べたところ、いずれの変異体においても両反応の阻害が見られた。これらの変異体ではフォトトロピンとH+-ATPase間の情報伝達が阻害されている可能性が示唆される。さらに青色光シグナル伝達の阻害部位を絞り込むために、H+-ATPaseの活性化剤であるfusicoccinによる気孔開口とH+-ATPaseの活性化を調べたところ、片方の変異体では野生株と同様の反応が見られたが、もう片方の変異体では阻害が見られた。Fusicoccinによる反応が正常であった変異体は青色光シグナル伝達の上流の過程が、阻害が見られた変異体はH+-ATPaseの活性化の近傍の過程が阻害されていることが示唆される。また、amiRNA変異体から単離された1ラインの変異体については、S型アニオンチャネルの阻害剤である9-carboxylic acid (9-AC)の添加により気孔開口の回復が見られたことから、この変異体ではフォトトロピンによるS型アニオンチャネルの不活性化の過程が阻害されている可能性が示唆される。
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 4件、 招待講演 1件) 備考 (1件)
Nature Communications
巻: 15 ページ: 1195
10.1038/s41467-024-45236-9
アグリバイオ
巻: 7 ページ: 801-805
https://www.yamaguchi-u.ac.jp/weekly/28916/index.html