脳の発達には環境との相互作用が必須であるが、基本的なメカニズムが明らかになっていない。神経細胞における局所翻訳がシナプスの機能に大きな役割を果たしているため、環境依存的回路形成に深く関わると推測できるが、詳細な制御機構が明らかではない。一方、“Epitranscriptome”はRNA化学修飾の全貌を表す「オーム」として2017年に確立され、個体発生、癌、肥満、神経科学など多くの生命分野に寄与してきた。脳の病気と特に関連すると考えられているが、その作動メカニズムに不明点が多い。本研究はその関連性について検証した結果、RNA修飾によるタンパク質の発現制御が軸索の成長に関わることを明らかにした。
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