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2023 年度 研究成果報告書

うつ病様行動異常における手綱核神経炎症の役割

研究課題

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研究課題/領域番号 21H02581
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分46010:神経科学一般関連
研究機関広島大学

研究代表者

相澤 秀紀  広島大学, 医系科学研究科(医), 教授 (80391837)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードうつ病 / 手綱核 / モノアミン
研究成果の概要

マウス手綱核の神経活動を化学遺伝学プローブにより慢性的に活性化させたところ、有意なうつ病様の移動量低下を認め、炎症性変化を示す遺伝子発現変化を検出した。この成果は、手綱核神経細胞の活性化が、局所の炎症反応を惹起する可能性を示唆しており、研究代表者の仮説を支持している。また、アストロサイトの活性化やリポ多糖による炎症誘導が手綱核神経細胞の活性化を引き起こす過程を明らかにし、その過程に細胞外カリウムイオンの上昇が関与することを見出した。
本研究の遂行過程で、新たな動物行動機器の開発、進化的に保存された神経炎症の機構、全身炎症が脳機能に与える影響を明らかにし、5報の国際学術誌論文を発表した。

自由記述の分野

神経科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究成果は、近年うつ病の責任病巣の候補として注目される手綱核の機能を明らかにするもので、多様な症状から画一的な診断・治療法開発が困難であったうつ病の層別化と新たな病態仮説を提供する点で社会的意義が大きい。また、うつ病の病態には神経伝達物質の代謝や神経新生、炎症反応など様々な仮説が混在しており、統一的な見解が得られていない。本研究の成果では、モノアミンとよばれる神経伝達物質の制御にあたる手綱核の炎症反応機構を明らかにするもので、長い歴史をもつモノアミン仮説と近年注目を集める神経炎症仮説の発展的統合を目指す点で学術的にも重要なものと考えられる。

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公開日: 2025-01-30  

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