グルタミン酸の2光子アンケージングによるスパイクタイミング依存的可塑性(STDP)プロトコルを用いて、マウスの内側前頭葉皮質(mPFC)の急性スライス標本第5層錐体ニューロンの単一スパインにおける可塑性のシグナル伝達経路を調査した。結果、ノルアドレナリンがスパイン可塑性を増強するが、これにはミクログリアによる抑制機序のβ2受容体を介した脱抑制を介していることを新規に同定した。さらにこれらシグナルが制御する学習行動として観察性恐怖学習を同定した。以上より、前頭葉のシナプス可塑性を制御する機序と制御する行動について明らかにした。
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