研究課題/領域番号 |
21H02652
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
竹林 浩秀 新潟大学, 医歯学系, 教授 (60353439)
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研究分担者 |
佐野 裕美 藤田医科大学, 精神・神経病態解明センター, 准教授 (00363755)
吉岡 望 新潟大学, 研究推進機構, 助教 (20708375)
黒瀬 雅之 岩手医科大学, 歯学部, 教授 (40397162)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | Dystonin / Inpp4a / Vps13a |
研究実績の概要 |
本研究では、不随意運動を示す遺伝子改変マウスの表現型解析を行うとともに、不随意運動を起こす神経メカニズムを明らかにすることを目的とする。 1つ目のモデルは、Inpp4a変異マウスについて解析した。N末欠損タイプとC末欠損タイプの2系統をがあるが、前者は小脳変性がほとんど起こらず、後者は小脳変性が起こることがわかっている。この差異を生み出す分子メカニズムについての解析を行っており、脱リン酸化の活性の有無が関与する可能性が示唆された。 2つ目のモデルであるVps13a変異マウスでは、我々が作製したC57BL/6Nマウスの遺伝背景では、神経系の異常がほとんど観察されなかった。まず、このVps13aノックアウトマウスにおいてVps13a遺伝子とVps13aタンパクが欠損していることを確認した。さらに、他の臓器の異常につい手調べたところ、精子形成の異常があることがわかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
マウスの掛け合わせを行い、遺伝子改変マウスの解析を行なってきている。当初の予想に反して、C57BL/6N背景のVps13aノックアウトマウスでは中枢神経系の表現型がほとんどみられなかったが、遺伝子の欠損は確認できており、他の臓器における異常は見出している。
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今後の研究の推進方策 |
Inpp4aマウスのN末欠損タイプにおいて、小脳変性がほとんど見られないということについて、現在、データ取得をほぼ完了し、論文をまとめているところである。引き続き、線状体などの神経細胞死のメカニズムや個体における不随意運動発生のメカニズムについて調べる。 2つ目のVps13a変異モデルについては、神経損傷を加えて、コントロールマウスとノックアウトマウスにおいて反応性に違いがないか、継続して調べる予定である。
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