研究課題
・可溶性エポキシ水解酵素の脱リン酸化酵素阻害薬のCa2+ストアへの作用:可溶性エポキシ水解酵素(sEH)はN末端側に脱リン酸化酵素活性(N-phos)とC末端側にエポキシ水解酵素活性(C-EH)を有する二重触媒タンパク質である。C-EHはエポキシ脂肪酸を分解し、その生理機能解析は進んでいる。一方、N-phosの基質や生理機能は不明である。最近見出されたN-phos阻害薬のマクロファージに対する薬理作用を検討した。得られたデータから、N-phosはリゾフォスファチジン酸(LPA)の脱リン酸化反応を担当しており、その阻害によりLPA受容体とトロンボキサンA2受容体のオートクリンシグナルが活性化して、小胞体Ca2+ストアが減弱することが判明した。・ミツグミン23欠損骨格筋小胞体Ca2+ストアの機能変容:ミツグミン23(MG23)は小胞体の陽イオンチャネルであると推定されるが、その生理機能は不明である。MG23欠損マウスの骨格筋よりスキンドファイバー試料を調製し、その筋小胞体のCa2+ストア機能を詳細に検討した。MG23欠損筋小胞体はCa2+含量が上昇しており、Ca2+取り込み機能が亢進していた。以前の脂質二重膜再構成系におけるMG23チャネルのイオン透過性に関する成果も考慮すると、MG23は筋小胞体Ca2+リークに寄与する可能性が示唆された。
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2024 2023 その他
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 備考 (1件)
Am J Physiol Cell Physiol.
巻: 326 ページ: C795-C809
10.1152/ajpcell.00440.2023.
iScience
巻: 26 ページ: 107465
10.1016/j.isci.2023.107465.
https://www.pharm.kyoto-u.ac.jp/biochem/