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2022 年度 実績報告書

ゲノム初期化に伴う変異の抑制

研究課題

研究課題/領域番号 21H02689
研究機関国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構

研究代表者

荒木 良子  国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子生命科学研究所, 上席研究員 (40392211)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードiPS細胞 / ゲノム初期化 / 変異
研究実績の概要

我々はiPS細胞樹立の親体細胞として臍帯血赤芽球を用いることで変異数が大きく減少することを点突然変異及び挿入・欠失変異のゲノムワイド解析で示してきた(臍帯血赤芽球由来iPS: CBE-iPSCs, Cord Blood Erythroblast-derived iPSCs)。その抑制機構として、変異発生の主な原因のひとつである活性酸素の発生が臍帯血赤芽球で抑えられていることを示した。R4年度においては、CBE-iPSCsの更なる詳細な解析から、抑制されている活性酸素誘導型の変異に比べ、抑制がみられない特徴的な変異パターン、即ち今後のさらなる変異低減において解明すべき変異パターンの存在を発見した。
一方で、未だ最終的には解決されていない重要な科学的問題であるiPS細胞に観られる変異がゲノム初期化特異的な現象か否かを見極める為、即ち親体細胞集団の一部にしか存在しなかった変異(pre-existing SNVs)を、単一細胞を株化する行為であるiPS化により顕在化させているのではないかという疑問に答える為、従来の親体細胞株に加え姉妹iPS株もreferenceとすることで、より効率的なpre-existing SNVsの排除を達成した変異解析系を構築した(中には1万をこえる変異を有する細胞を複数検出された。)。更に、多角的な解析からiPSCsにみられる変異がゲノム初期化時に生じていることを確認した。
これらの成果は現在論文投稿中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

予定していた実験、解析はほぼ完了し、論文投稿済み。

今後の研究の推進方策

変異の原因として考えられる他のファクターについて解析する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ゲノム初期化開始時の変異発生2022

    • 著者名/発表者名
      上村 悟氏, 菅 智, 砂山 美里, 藤森(法喜)ゆう子, 今留 香織, 藤田 真由美, 安倍 真澄, 荒木 良子
    • 学会等名
      第45回日本分子生物学会年会, 日本分子生物学会

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公開日: 2023-12-25  

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