ロタウイルス(RV)は、乳幼児の胃腸炎・下痢症の原因ウイルスであり、レオウイルス科に属し、11分節の2本鎖RNAゲノムを有する。現在、経口生ワクチンが多くの国で導入され、RVの重症化の予防に大きく貢献している。しかし、問題点も指摘されている。そのため、次世代ワクチンや抗ウイルス薬の開発が急務である。 本研究では、新規RV遺伝子操作系を駆使し、RVの感染性ならびに病原性に関わるウイルス側(VP4、NSP4タンパク質)、宿主側因子の解析を行うことで、RVにおける感染機構ならびに下痢症発症機構を明らかにする。得られた知見を基に、RV感染制御プラットフォームの構築を目指す。
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