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2023 年度 実績報告書

変異インフルエンザウイルス感染防御に有効な記憶B細胞活性化機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21H02740
研究機関愛媛大学

研究代表者

新中須 亮  愛媛大学, 学術支援センター, 准教授 (00451758)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード免疫記憶B細胞 / 変異インフルエンザウイルス / 胚中心
研究実績の概要

2023年度は、これまでに得られた結果、1) インフルエンザへの感染履歴のある個体では、変異ウイルス株ワクチン接種の際、主に活性化される細胞はメモリー由来の細胞であり、特に、プラズマ細胞への分化は1次メモリー細胞から万遍なく、また、2次胚中心(GC)B細胞は一部の1次メモリー細胞からのみ誘導されていること、2) プラズマ細胞への分化は比較的変異数の多い一次メモリーB細胞から分化する傾向であり、逆に2次胚中心(GC)B細胞には比較的変異数の少ない細胞から分化している傾向があること、についてより正確に解釈するため、単細胞クローンレベルでの詳細な評価を行った。結果、特に感染により誘導された1次メモリーB細胞から変異株ベースワクチンにより誘導された2次胚中心B細胞は、元々1次感染に利用された株への親和性が低く、ワクチン接種に利用された変異株に対しより親和性が高い傾向のある細胞が割合として多いことが確認された。また予測通り、GCに誘導された細胞はGC内で親和性向上がみとめられている傾向がみとめられたが、結論を出すため評価継続中である。なお、プラズマ細胞については現在評価中である。
また、これまでに変異株によるワクチン接種後の免疫応答に影響を与えるうるメカニズムとして、2次免疫応答時に誘導されるメモリー由来抗体(2次抗体)によるウイルス抗原マスキング効果が2次GC細胞誘導に負の影響を与えていることを確認していたが、1次免疫応答時由来の抗体(1次抗体)による影響の存在も示唆するデータであったため、2023年度は1次抗体も含めた全抗体による影響が全く及ばない環境下での2次胚中心B細胞誘導効率についての評価を行った。その結果、ウイルス抗原特異的メモリーB細胞およびナイーブB細胞の2次免疫応答時の胚中心B細胞への分化は抗体によるマスキング効果により著しく抑制されていることが明らかとなった。

現在までの達成度 (段落)

令和5年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和5年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] CD62L expression marks SARS-CoV-2 memory B cell subset with preference for neutralizing epitopes2023

    • 著者名/発表者名
      Onodera T, Sax N, Sato T, Adachi Y, Kotaki R, Inoue T, Shinnakasu R, Nakagawa T, Fukushi S, Terooatea T, Yoshikawa M, Tonouchi K, Nagakura T, Moriyama S, Matsumura T, Isogawa M, Terahara K, Takano T, Sun L, Nishiyama A, Omoto S, Shinkai M, Kurosaki T, Yamashita K, Takahashi Y
    • 雑誌名

      Science Advances

      巻: 9 ページ: -

    • DOI

      10.1126/sciadv.adf0661

    • 査読あり
  • [学会発表] CD62L expression marks SARS-CoV-2 memory B-cell subset with preference for neutralizing epitopes2023

    • 著者名/発表者名
      Taishi Onodera, Yu Adachi, Ryutaro Kotaki, Takeshi Inoue, Ryo Shinnakasu, Saya Moriyama, Takayuki Matsumura, Masanori Isogawa, Masaharu Shinkai, Tomohiro Kurosaki, Kazuo Yamashita, Yoshimasa Takahashi
    • 学会等名
      2023年度 第52回 免疫学会
  • [学会発表] Single-cell transcriptome and repertoire analysis of antigen specific B cells in phase 1/2 priming and booster study of COVID-19 vaccine S-268019-b2023

    • 著者名/発表者名
      Masaya Fujitani, Ryo Shinnakasu, Yujiro Kidani, Naomi Seki, Satoru Ishida, Takuhiro Sonoyama, Mari Ariyasu, Shinya Omoto, Tomohiro Kurosaki
    • 学会等名
      2023年度 第52回 免疫学会

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公開日: 2024-12-25  

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