今後の研究の推進方策 |
次年度は計画1,2)を継続して進め、さらに計画3)を遂行する。候補遺伝子の欠損マウスの樹立や過剰発現モデルを用いて、B細胞サブタイプの分化・活性化機序や免疫寛容への関与を明らかにし、B細胞サブタイプの免疫応答および自己免疫疾患発症への関与を検証する。 3) B細胞サブタイプの免疫応答と自己免疫疾患発症における役割解明 上記1,2)により同定したB細胞サブタイプを細胞表面マーカーにより単離後、in vitroでのB細胞機能や分化、活性化などを調べ、免疫老化に関与する現象を捉える。In vivoに関しては、特定したB細胞サブタイプを選択的にマウスに移植し、免疫応答能および自己免疫病態を評価することによって、B細胞サブタイプの機能を明確にする。具体的には、免疫応答能力については、液性免疫応答を調べ、自己免疫疾患病態は、薬剤誘導性SLE、関節炎、自己免疫性脳脊髄炎モデルで検討を加える。細胞表面マーカーで分離できない場合は、特定の遺伝子のプロモーター下流に蛍光タンパク質を挿入したレポーターマウスを作製し、細胞トラッキングと単離を可能にし、機能解析を進める。また、各B細胞サブタイプごとに単離、解析することで、細胞の特徴を明らかにする。また、分子メカニズム解明のため、候補遺伝子の欠損マウスを作成し、免疫老化への関与を明らかにしていく。また、候補遺伝子のプロモーター下流にジフテリアトキシン受容体を挿入した遺伝子改変マウスを樹立し、特定のサブタイプを除去するモデルマウスを作製し、上記同様のin vivo実験を行い、サブタイプ特異的な機能を明らかにする。
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