研究課題/領域番号 |
21H02855
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
高田 篤 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, チームリーダー (90643693)
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研究分担者 |
垣内 千尋 順天堂大学, 医学部, 先任准教授 (90342766)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | エクソーム / 双極性障害 / 双極症 / 体細胞変異 / 遺伝統計 |
研究成果の概要 |
双極性障害患者のエクソーム解析を新規に行い、既存データとの統合解析を実施した。発端者および両親の解析によるde novo変異の研究では、生殖細胞系列変異と体細胞変異の双方が疾患リスクに寄与することなどを明らかにした。高深度エクソームシーケンス解析による体細胞変異のより詳細な解析では、生殖細胞系列変異が神経発達症・自閉スペクトラム症の原因となることが知られている遺伝子の機能的体細胞変異が双極性障害で有意に多いことなどを示した。大規模なケースコントロール比較では、統合失調症や神経発達症のリスクと大きな効果量を持って関連することが知られているSETD1Aが双極性障害とも関連することを示す所見を得た。
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自由記述の分野 |
精神医学・ゲノム医科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、慢性の経過を辿ることが多く、既存治療の有効性・安全性には限界があり、また根本病態は未解明な精神疾患である双極性障害(双極症)のゲノム解析を、稀な変異に焦点を当てて実施した。本研究の成果は、双極性障害の遺伝的構造(genetic architecture)の一端を新たに明らかにし、また他の精神疾患との遺伝的関連性についての理解を深めたという学術的意義を有するのみならず、疾患の病態理解、将来のゲノムプロファイルによるリスク予測、治療ターゲット同定などにつながりうるという点で社会的意義を有する。
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