本研究は心臓を構成する非心筋細胞の最も重要なソースである心外膜細胞のバイオロジーの理解に焦点を当てた。iPS細胞から心外膜細胞を安定して作製する方法を確立し、CDH18が心外膜細胞に特異的に発現し、同遺伝子をノックダウンすることにより心外膜細胞は平滑筋細胞への分化が促進されることを明らかにした。さらに特定のシグナルの阻害により心外膜細胞を成熟誘導することが可能であることを明らかにした。 また心外膜細胞と心筋細胞を用いてオルガノイドなどの成熟心臓立体組織を作製する方法を確立し、免疫不全マウスの心筋梗塞モデルに心臓オルガノイドを移植することにより心筋組織の再建治療が可能であることを確認した。
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