研究課題/領域番号 |
21H02925
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
伊藤 功朗 京都大学, 医学研究科, 准教授 (40447975)
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研究分担者 |
今井 晶 (松島晶) 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (40828943)
今井 誠一郎 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (90572610)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 肺上皮細胞 / マイクロメッシュ / 上皮バリア機能 / Surfactant protein C / 継代培養 |
研究実績の概要 |
京都大学医学部附属病院呼吸器外科において施行された肺摘出組織から肺初代上皮細胞を用いて、感染症研究モデルとしての上皮シート開発を継続した。 マイクロメッシュと細胞外マトリクスの薄膜を組み合わせた培養基材上に細胞のシートを作成する過程で、基材をコートする細胞外マトリクスの最適化により2週間超の維持が可能になったため、ロット間品質の安定を目標に改良を進めた。品質の指標としては、上皮のバリア機能の評価に汎用される経上皮電気抵抗(TEER)および分化マーカーのproSP-CやAQP5、密着結合の指標としてOccludin分子の免疫染色を用い、ロット間で安定した結果が得られるように以下の修正を行った。第一に増殖環境から上皮細胞を回収する操作において、低カルシウム濃度の溶液への曝露により惹起される上皮間葉移行(EMT)に類似した変化を抑制するために、低分子化合物を添加すること、第二に肺胞上皮の気液界面培養において一般的に用いられてきた低分子化合物の包括的見直しである。後者においては、複数の既報で添加が報告されている成分が播種後の細胞に紡錘状の形態変化を惹起し十分なTEERを得にくくすること、肺胞への分化誘導時に用いる化合物を気液界面培養に継続使用した場合に分化マーカーであるsftpcやaqp5遺伝子の発現量が低下し、密着結合の形成も不十分となることを見出した。 初代肺胞上皮や気道上皮を用いた気液界面培養上皮シートの作成においては、継代操作を最大数回までに抑えたプロトコルが主流であるが、上記の方法では10世代以上継代したものからもTEER値や分子マーカーの発現が安定したシートを作成することが可能であった。
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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