腎臓集合管においては、protein kinase A (PKA) が AQP2水チャネルをリン酸化することで尿から水が再吸収され体内の水恒常性が維持される。PKAの活性は、PKAのアンカータンパクであるAKAPにより決定されている。AKAPは50種類以上あるため、AQP2のリン酸化を担うAKAPを同定することは尿濃縮病態の解明に必要である。そこで、PKA/AQP2シグナル活性化作用を有するAKAP-PKA結合阻害剤を利用し、AQP2制御に必須のAKAPとしてLRBAを同定した。LRBAはAQP2と共局在し、Lrbaノックアウトマウスにおいては、AQP2がリン酸化されず多尿の表現型を呈した。
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