研究課題/領域番号 |
21H02951
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
宮本 敏浩 金沢大学, 医学系, 教授 (70343324)
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研究分担者 |
菊繁 吉謙 九州大学, 大学病院, 講師 (40619706)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 急性白血病 / 白血病幹細胞 / 微小残存病変 / 治療抵抗性 / TIM-3 |
研究成果の概要 |
急性骨髄性白血病(AML)のCD34+CD38-白血病幹細胞(LSC)内に、LSC活性が濃縮されたTIM-3+亜分画を同定した。治療後寛解期に微小残存するCD34+CD38-TIM-3+細胞の生物学的特性をマルチオミクス解析し、診断・再発時と比較して、残存潜伏した後にクローン進化する機構を検討した。各治療期CD34+CD38-TIM-3+分画は共通したRNA-seqクラスターにあり、診断時遺伝子変異を共有し、再発時に付加的変異を認めた。AMLは共通CD34+CD38-TIM-3+ファウンダーを基に多様な変異を獲得して治療抵抗へと進化するので、その直接標的治療の開発が必要である。
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自由記述の分野 |
血液内科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
LSCはAML治療抵抗性獲得の中心的な役割を担うが、治療後に微小残存するLSCのみを純化して直接研究対象として残存潜伏する機構を解析することは技術的に困難であった。我々が同定したLSC機能分子TIM-3を指標とすることで全治療期を通して真の治療抵抗へと進展する微小残存LSCを正確に捕捉することが可能となり、LSCが依存する生存機構をシングルセル・マルチオミクス解析で明らかにした。さらにTIM-3シグナルによるLSCの制御機構を解明したことで、CD34+CD38-TIM-3+ LSCを直接標的とした治療開発を行なっている。
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