研究課題/領域番号 |
21H03030
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
中村 謙介 帝京大学, 医学部, 准教授 (50466760)
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研究分担者 |
下條 信威 筑波大学, 医学医療系, 講師 (20462210)
土井 研人 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (80505892)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | TITIN |
研究実績の概要 |
重症病態の治療後にはpost-intensive care syndrome PICSと言われる様々な後遺症を生じ、特に筋肉の障害critical illness myopathy CIMは重篤な身体障害を引き起こす。特に筋力低下に関しては筋肉量減少や神経障害で説明できない障害がしばしばみられ患者の回復・社会復帰に大きな障害となるが、筋力に関わる筋実質障害の機序は明らかとなっていなかった。本研究は重症患者の筋力低下に直接的に関わる筋実質の障害機序にTITINの崩壊があると仮説し、①基礎研究として羊ARDSモデルを用いて重症病態におけるTITINの崩壊と筋実質障害の関連を明らかとし、②臨床研究として重症患者におけるTITINと筋力低下の長期的時系列推移、大腿直筋超音波所見との関連を単施設および多施設前向き観察研究で明らかとすることで、世界でも初めてCIMにおける筋力低下に関わる筋障害の機序を解明するものである。基礎研究について、オーストラリアにてヒツジARDSモデル作成し、その尿検体と筋肉検体を日本へ輸送した。ARDSモデルに関しては作成に成功しており、筋肉の障害を今後解析する状態となっている。また尿検体についてTITINのELISAを施行した。臨床研究については単施設研究、多施設研究ともに患者登録を完遂し、予定症例数の登録が行えた。現在各施設によるデータ入力と長期予後評価、TITIN ELISAを行いデータを完全に補完し、さらなる解析を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定通り遂行できている。
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今後の研究の推進方策 |
臨床研究についてはTITIN解析とデータ解析を今後遂行する。基礎研究については筋肉の解析を1年かけて大阪医大とともに実施する。
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