研究課題/領域番号 |
21H03038
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研究機関 | 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛 |
研究代表者 |
木下 学 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 免疫・微生物学, 教授 (70531391)
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研究分担者 |
中島 弘幸 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 免疫・微生物学, 准教授 (10574064)
鈴木 博章 筑波大学, 数理物質系, 教授 (20282337)
小野 岳史 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 国際感染症学, 助教 (20535182)
小野 聡 東京医科大学, 医学部, 兼任教授 (30531355)
中島 正裕 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 免疫・微生物学, 助教 (70738103)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 重症感染症 / 細菌活性測定チップ / 薬剤感受性迅速診断 / MPLAプレコンディショニン / 合成CRP |
研究実績の概要 |
① 健常人の好中球の大腸菌に対する抗菌活性測定の最適化条件を検討した。健常人の0.2 ccの採血から好中球が1×106個採取でき、これを0.1 ccのチップの培養環境で共培養する場合の最適な大腸菌数は1×107 CFUであった。今後はストレス負荷のかかった症例を対象とする予定である。 ② LPSやMPLAを用いたプレコンディショニングがPICSのような重度のcompromised hostsでも感染抵抗性を誘導できるか検討するため、まずPICSモデルの作製を試みた。リタイアマウスに盲腸結紮穿刺モデルを作製し、6時間後に盲腸切除と腹腔洗浄、抗生剤投与にて感染巣を除去することで臨床に即したモデルができた。 ③ 細菌呼吸活性測定チップを用いて、大腸菌や緑膿菌における抗生剤の抗菌活性を検討した。オキサシリン、ゲンタマイシンは鋭敏に呼吸活性が減弱し20分以内に判定できるようになったが、菌数濃度の下限界も分かるようになった。 ④ 合成CRPは盲腸結紮穿刺1時間後の後投与でも敗血症性急性腎障害の発症を効果的に抑制し、これは腎マクロファージの貪食殺菌能増強と過剰炎症の抑制によると考えられ、論文報告した(J Leukoc Biol 113; 400-13, 2023)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
論文報告もでき、最終年度に向けて、概ね順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画通り、4つのサブテーマに従って研究を進めて行き、細菌の呼吸活性と宿主の貪食細胞機能に着目した重症感染症治療戦略に資するものとする。
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