研究課題/領域番号 |
21H03043
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
黒田 敏 富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (10301904)
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研究分担者 |
柏崎 大奈 富山大学, 学術研究部医学系, 講師 (50374484)
川堀 真人 北海道大学, 大学病院, 特任准教授 (50399870)
堀 恵美子 富山大学, 学術研究部医学系, 講師 (90372482)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 脳梗塞 / 脳挫傷 / アルツハイマー病 / 幹細胞 / 細胞外小胞 / 骨髄間質細胞 |
研究実績の概要 |
1)マウス中大脳動脈モデルに対して、幹細胞あるいは骨髄間質細胞由来細胞外小胞(EV)を移植して運動機能、高次脳機能に対する治療効果を検討した。その結果、幹細胞を経鼻移植した場合、コントロール群と比べて運動機能が有意に改善することが確認された。 2)マウス脳凍結損傷モデルに対して、幹細胞あるいは骨髄間質細胞由来細胞外小胞(EV)を移植して運動機能、高次脳機能に対する治療効果を検討した。その結果、幹細胞を静脈注射にて移植した場合、コントロール群と比べて運動機能、高次脳機能が有意に改善することが確認された。 3)遺伝子改変したマウス・アルツハイマー病モデルを確立したのち、生後4-7ヶ月に複数の高次脳機能検査で認知機能が障害されることが判明した。幹細胞あるいは骨髄間質細胞由来細胞外小胞(EV)を移植して高次脳機能に対する治療効果を検討した。その結果、幹細胞を静脈注射にて移植した場合、生後7ヶ月の時点でコントロール群と比べて高次脳機能が有意に改善することが確認された。今後は、幹細胞あるいは骨髄間質細胞由来細胞外小胞(EV)の経鼻移植の実験を実施する予定である。
来年度は1)-3)の実験で得られたサンプルを組織学的に解析して幹細胞あるいは骨髄間質細胞由来細胞外小胞(EV)による治療効果のメカニズムを検証する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初予定していた1モデルの実験系を3モデルで実施している。アルツハイマー病モデルの経鼻移植実験を除けば、行動評価の実験はほぼ終えている。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度は、アルツハイマー病モデルの経鼻移植実験を夏までに終えるとともに、上記1)-3)の実験で得られたサンプルを用いて組織学的解析に移行する。 また、in vitro系の実験にも着手する。
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