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2023 年度 実績報告書

正常子宮内膜に認められる癌遺伝子変異は内膜再生・癌化のドライバーとなり得るか?

研究課題

研究課題/領域番号 21H03077
研究機関島根大学

研究代表者

京 哲  島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 教授 (50272969)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード正常子宮内膜 / 癌遺伝子変異 / KRAS / PIK3CA / 幹細胞
研究実績の概要

正常子宮内膜に存在する癌遺伝子変異の生物学的な意義を明らかにするために、良性疾患で摘出した子宮から正常子宮内膜を採取し、内膜を9領域に分け、各領域別にコラゲナーゼ処理により間質細胞を除去した上で、個々の単一腺管をmicroscopic manipurationで単離した。単離した単一腺管をサンガーシーケンスにより癌遺伝子の変異を解析した。また単一腺管をspheroid培養に供し、径2mm以上に成育したspheroidを回収して癌遺伝子変異を解析した。サンガーシーケンスでは腺管270のうち、25個(9.3%)にPIK3CAまたはKRAS遺伝子変異を認めた。 領域別では、特定の領域への集積の傾向が認められた。droplet-PCR解析ではKRAS遺伝子変異のMAFは1.1%であったのに対し、PIK3CAでは16.4%とclonalな存在様式を認めた。33個のspheroidの解析では、22個に変異を認め、認められた遺伝子変異の全てはPIK3CAであった。spheroidの免疫染色ではALDH1A1, Axin2, SOX9 などのstem cell markerが全て陽性であった。以上の結果から、PIK3CAがspheroid形成に重要な役割を担っていることが明らかとなった。spheroidはstem-richな集団と考えられるため、正常内膜では、内膜stem cellへのPIK3CA遺伝子変異が一定の頻度で入っている可能性が示唆され、閉経期までに渡り旺盛な再生増殖を示す内膜のbiologyや癌化過程の一翼を担っている可能性がある。

現在までの達成度 (段落)

令和5年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和5年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Frequent PIK3CA mutation in normal endometrial gland drives spheroid formation and may be involved in stem cell propagation2023

    • 著者名/発表者名
      Sato S, Nakayama K, Kanno K, Sultana R, Ishikawa M, Ishibashi T, Yamashita H, Kyo S
    • 雑誌名

      Cancer Sci

      巻: 114 ページ: 2335-2344

    • DOI

      10.1111/cas.15767

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2024-12-25  

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