ケロイドは皮膚の線維増殖性疾患であり、その発生と増悪にはメカニカルストレスが関与することが知られているが、具体的に関与する遺伝子や分子の詳細は不明である。また、ケロイドには適切な動物モデルが存在しないことも病態解明の障壁となっている。今回、メカニカルストレスを負荷する培養モデル、動物モデルを開発し、実際のケロイド患者組織と比較しつつ、ケロイドの病態と関連するメカニカルストレスの因子を検索するべく研究を行った。培養モデル、動物モデルそれぞれについてマイクロアレイによる網羅的遺伝子発現解析を行い、変化する遺伝子群を抽出することができた。今後、個々の因子について検証を行う実験を継続する。
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