研究課題
基盤研究(B)
本研究により、脳ミクログリアにおける IDO1 の発現上昇に伴った QUIN の過剰産生が、敗血症の“真の”死因である可能性が浮上した。LPS で刺激された痛覚神経は、Reg3γを産生することで脳ミクログリアのIDO1 の発現を抑制し、敗血症の死亡率を低減させている可能性がある。今後、敗血症を“脳の代謝異常病”として再定義し、感覚免疫学の視点から研究をすすめることで、敗血症の革新的な救命法を開発できる可能性がある。
感覚免疫学
LPS を投与されたマウスの痛覚神経は脳に浸潤する性質をもつReg3gを産生し、Reg3gはミクログリアのIDO1の発現を抑制することで脳を保護していることが明らかとなった。痛覚神経による脳を標的とするこれまで全く知られていない新しい免疫寛容機構の一端が解明されたものと考えている。