• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 実績報告書

Mφオートファジー異常から見た歯周病やインプラント周囲炎の新規治療戦略

研究課題

研究課題/領域番号 21H03131
研究機関岡山大学

研究代表者

秋山 謙太郎  岡山大学, 大学病院, 講師 (70423291)

研究分担者 窪木 拓男  岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (00225195)
大野 充昭  岡山大学, 医歯薬学域, 准教授 (60613156)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード歯周病 / 歯槽骨破壊 / マクロファージ / オートファジー / 間葉系幹細胞 / 老化
研究実績の概要

本研究では,1)歯周病やインプラント周囲炎における歯槽骨 破壊メカニズムを,炎症局所に集積する抗原提示細胞であるマクロファージ (Mφ)の活性に注目し,オートファジー異常の観点から病態を解明するとともに,2)これら疾患に対する P140の効果的な臨床応用の方法について検討する.
これまでのところ,歯周病誘導局所における炎症性マウロファージの集積と間葉系幹細胞の集積に宿主の年齢によって大きな違いがあること,ならびに,宿主の加齢に伴って,集積するマクロファージのオートファジー活性が亢進していることが明らかとなった.それと同時に,in vitroの共培養では,加齢に伴う間葉系幹細胞の機能低下が,マクロファージのオートファジー活性亢進を抑制できないことが明らかとなった.
現在,これらの結果をもとに,P140投与によるオートファジー正常化と,in vitroでの遺伝子導入実験を遂行している段階である.結果がまとまり次第,国内外での学会発表ならびに英語論文発表を予定している.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

現在,オートファジー活性の亢進が歯周病誘導に大きく関与していることはつかむことができたものの,顎骨由来のマクロファージの単離や,オートファジー活性の測定に時間を要した.
計画に沿って進行はしているものの,予定よりはやや遅れているのが現状である.
今後は,オートファジー正常化による破骨細胞形成抑制メカニズムの検討をin votroにて行っていく.

今後の研究の推進方策

①P140ペプチド投与によるオートファジー正常化効果を確認する.
1) これまでの研究結果で明らかとなった歯槽骨破壊の程度とMφのオートファジー活性が,P140投与に よってどのように変化するのか,マイクロCTならびに組織学的解析にて検討する.
2) また,ATG関連遺伝子の発現がP140投与によってどのように変化 するかリアルタイムRT-PCRなどの分子生物学的手法をもって検討する.
②オートファジーによる炎症性サイトカイン産生経路を特定する.
1) 上記実験でオートファジー関連遺伝子の発現の変動を確認し,変動のあっ た候補遺伝子を,RAW264.7 Mφ細胞株にウイルスベクターを用いて遺伝子導入もしく はsiRNAを用いて阻害し,in vitro にて炎症性サイトカイン(IL-1b, TNF-a)の遺伝子発 現(リアルタイムRT-PCR),や産生された炎症性サイトカインレベルをELISA法などを用 いて確認する.さらには,免疫トレランスに重要な役割を果たすTregsの誘導に必要な TGF-bの産生・分泌の変化についても確認する.
2) 上記1)方法で培養したMφ細胞株のうち炎症性サイトカインの産生が多い条件で,マ ウス骨髄由来単球と共培養し,破骨細胞形成効果について検討する.

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi