研究課題
GNASR201H関連疾患のモデルを得るために、GNASR201H変異(GNASR201H/+)iPS細胞を樹立した。Cas9nを用いてGNASR201H/+ iPSCを作製した。グアニンヌクレオチド結合タンパク質α刺激活性ポリペプチド1(GNAS)遺伝子のミスセンス変異(典型的にはArg201CysまたはArg201His(R201H/R201C))は、いくつかの疾患の原因となるGsα-サイクリックAMP(cAMP)シグナル伝達経路の構成的活性化につながる。GNASの生殖細胞系列変異はこれそこで本研究の目的は、これらの疾患のモデルとして、GNAS変異を持つ疾患特異的な人工多能性幹細胞を作製した。CRISPR/Cas9法よりもオフターゲット効果の低いCRISPR(clustered regularly interspaced short palindromic repeats)ニッカーゼ法を用いてGNASに変異を導入し、疾患特異的人工多能性幹細胞を作製した。GNASのR201H変異を含むターゲットベクターを設計し、これをエレクトロポレーション法によりヒト対照人工多能性幹細胞(Nips-B2)にトランスフェクトした。多能性幹細胞の表現型を示すGNASR201H変異(GNASR201H/+)誘導多能性幹細胞の樹立を確認した。変異がcAMP産生に及ぼす影響を解析した。GNAS変異を有する人工多能性幹細胞は、細胞内cAMPレベルが有意に高く、副甲状腺ホルモンや副腎皮質刺激ホルモンによるホルモン刺激によっても、その上昇状態が長時間維持された。免疫組織化学的解析から、サイトケラチン18(CK18)陽性上皮細胞では、MUC1、2、MUC5ACを含むいくつかのムチンが発現していることが明らかになった。
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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