研究課題/領域番号 |
21H03149
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
仲野 和彦 大阪大学, 大学院歯学研究科, 教授 (00379083)
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研究分担者 |
大継 將寿 大阪大学, 大学院歯学研究科, 助教 (40803086)
野村 良太 広島大学, 医系科学研究科(歯), 教授 (90437385)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | Streptococcus mutans / コラーゲン結合タンパク / 感染性心内膜炎 / 急性脳出血 / 脳動脈瘤 / IgA腎症 / カイコモデル / 菌体表層構造 |
研究成果の概要 |
Streptococcus mutansのうち120 kDaのコラーゲン結合タンパク(Collagen-binding protein; CBP)を有する菌株が、脳血管疾患である急性脳出血と脳動脈瘤および腎疾患であるIgA腎症とIgA血管炎に関連することが示唆された。また、カイコの幼虫を用いてCBP陽性S. mutansの全身における病原性を評価した結果、生菌だけでなく抗菌薬で死菌処理したCBP陽性S. mutansもカイコの生存率を低下させることを示した。さらに、菌体表層構造の詳細な分析から、CBPはS. mutansの細胞表面に存在して菌体表層構造の変化に関わっている可能性を明らかにした。
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自由記述の分野 |
歯学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究結果から、口腔内に存在するCBP 陽性S. mutansがある種の脳血管疾患や腎疾患の増悪化に関わることが明らかとなった。このことから、口腔衛生状態を良好に保ちCBP 陽性のS. mutansの減少に努めることが、全身疾患の予防において重要であることを示すことができた。また、本研究で示したCBP 陽性S. mutansに特異的な菌体表層構造は、今後の病原メカニズムの解明や治療法の開発において活用できるものと考えられる。
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