研究課題/領域番号 |
21H03251
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
田村 典久 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (00739435)
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研究分担者 |
林 光緒 広島大学, 人間社会科学研究科(総), 教授 (00238130)
田中 秀樹 広島国際大学, 健康科学部, 教授 (30294482)
駒田 陽子 明治薬科大学, 薬学部, 准教授 (40451380)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 睡眠教育 / 睡眠健康度診断 / 小学生 / 中学生 / 高校生 |
研究実績の概要 |
本研究では、児童期から青年期にかけての脳や身体、こころの発育に重要な役割を果たす睡眠を良好に確保するためのアプローチとして新しい睡眠教育パラダイムを構築し、有効性の高い睡眠健康支援を確立することを目的としている。本年度、本研究グループでは小中学校、高等学校と連携して対面形式やオンライン形式での睡眠教育を実施した。睡眠教育では、クイズ形式のパンフレット教材を活用しながら知識の獲得を促し、かつ睡眠改善に重要な目標行動を設定させ、知識に対応させながら行動変容を狙った。加えて、睡眠教育に児童生徒の保護者にも参加してもらい、学校と家庭で取り組みたい活動について周知を試みた。睡眠教育後は、保健だよりを通じて、各校で実施した調査結果と睡眠改善のポイントをまとめた内容を配布してもらい、睡眠教育に参加できなかった家庭に向けての情報提供も試みた。さらに、地域全体で子どもの睡眠健康を支える環境を整備すべく、地域住民や高齢者を対象とした睡眠教育も実施し、各家庭や家族全体で健康的な睡眠を確保することの重要性に関する情報提供も行った。この他にも、地域住民に向けたパンフレット教材や幼児の睡眠健康度を高めるための情報を盛り込んだ「あなたの睡眠健康度診断」というHPを作成した。現在は、上述の睡眠教育の効果を評価するための解析を実施している。次年度は、睡眠教育に対する児童生徒の関心や態度を把握するための準備を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症によるまん延防止措置対策などの影響で、調査や睡眠教育の実施およびデータ解析に若干の遅れが出ている。
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今後の研究の推進方策 |
睡眠日誌を活用した調査や新しいアプローチの予備的検討を進めていく。また児童生徒が主体となる活動(授業、委員会)の中に「睡眠」をキーワードとした活動を盛り込み、生活の中に自然と睡眠に触れる機会を増やしていく。新しい活動の機会を増やすというよりも、現行の活動の中に睡眠の視点を取り入れながら実施できる睡眠教育の在り方を模索する。
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