研究課題
老化細胞は安定的に細胞周期を停止する一方、代謝的には非常に活発で、サイトカインやケモカイン、エクソソームなど様々な生物活性を有する因子を分泌する。この分泌現象を老化関連分泌表現型(Senescence-associate secretory phenotype: SASP)と呼ぶ。このSASPによって、老化細胞は周囲の細胞に働きかけて組織を再生へ導く一方で、老化細胞の蓄積は組織の変性や慢性炎症を引き起こすことも知られている。これまでの研究でメカニカルストレスによって細胞老化を制御できる可能性を見い出してきたことから、リハビリテーションによる細胞老化を制御することで組織再生を促す、セノリハビリテーションという新しい治療アプローチの可能性を見出した。本研究課題では、伸展培養装置を用い、細胞にメカニカルストレスを負荷することで、メカニカルストレスによる細胞老化誘導メカニズムの解明と誘導後の老化細胞の表現系解析を実施した。さらに、運動後のマウス骨格筋のシングルセルRNA-seqデータの解析によって、細胞老化が誘導されやすい細胞集団を同定した。加えて、肥満マウスにおける運動後の骨格筋マウスでは異なる集団が細胞誘導されやすいことも明らかにした。
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2024 2023
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 4件、 招待講演 1件)
Frontiers in Physiology
巻: 15 ページ: -
10.3389/fphys.2024.1344116
Immunity & Ageing
巻: 20 ページ: -
10.1186/s12979-023-00400-5