研究課題/領域番号 |
21H03299
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
竹井 裕介 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 主任研究員 (00513011)
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研究分担者 |
小林 健 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 研究チーム長 (20415681)
竹下 俊弘 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 主任研究員 (90784124)
グエン タン・ヴィン 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 研究員 (20773427)
岡本 有貴 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 研究員 (40880753)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 嚥下 / 誤嚥 / 筋電 / 機械学習 / 力センサ |
研究実績の概要 |
本研究では、医師が舌の運動能力を診察する際に、舌が前後上下左右に動いているかを指標としていることに着目し、舌を動かす舌骨筋の非常に微弱な表面筋電位を計測するための筋電計測デバイスの製作と、舌骨筋筋電から舌が前後・上下・左右どの方向に動いているかを高精度に推定するニューラルネットワークの構築を目指す。 初年度となる2021年度は、健常者5名に対して舌骨筋の筋電データを収集し、分類学習器の構築を試みた。また舌骨筋のみで精度が十分でない場合を想定して、加速度や咬筋の筋電も併せて測定し、次年度以降マルチモーダル化についても検討を行う予定である。また介護施設での高齢者の筋電データ収集に向けて、実証実験プロトコルの検討を行った。口腔内用の力センサに関して、ポリイミドフィルムにレーザーを照射することでグラフェンに変性するLaser Induced Graphene(LIG)の活用を検討した。実際にLIGを用いた歪みゲージを作成し、1軸の力センサを試作し評価を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、舌骨筋の筋電データの収集を実施し、機械学習による分類学習器の構築を行った。また、次年度以降の分類学習器のマルチモーダル化を想定して、舌骨筋筋電以外のバイタルデータも併せて収集しており、研究は順調に進展している。また、力センサに関しても、当初想定したシリコンベースのMEMS力センサよりも、少ない加工工程で作成可能なLIGを用いた力センサの検討を行い、順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
次年度以降、舌骨筋筋電を収集する被験者を増やし、分類精度の向上に取り組む予定である。また、舌骨筋筋電以外のバイタルデータ(咬筋筋電、顎の3軸加速度データ)も含めたマルチモーダル化による分類精度向上も併せて検討を進める。また力センサに関しては、前年度に引き続き、設計・試作を進めて、口腔内3軸力センサによる舌の3軸の運動の計測を目指す。
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