研究課題/領域番号 |
21H03358
|
研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
水上 洋一 山口大学, 大学研究推進機構, 教授 (80274158)
|
研究分担者 |
諌山 慧士朗 山口大学, 大学研究推進機構, 助教 (30780887)
森本 幸生 国際医療福祉大学, 福岡保健医療学部, 教授 (50202362)
渡邉 健司 山口大学, 大学研究推進機構, 助教 (50711264)
大塚 正人 東海大学, 医学部, 教授 (90372945)
小林 茂樹 山口大学, 医学部, 教授(連携講座) (90397993)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | 心筋症 / ゲノム解析 / ゲノム編集 |
研究実績の概要 |
ヒトは老化に伴い、様々な病気の発症頻度が急激に増加する。心臓は24時間働き続けており加齢の影響が出やすく、心拍数の多さが寿命に関係していると言われている。実際に加齢に伴って心筋症や不整脈など心疾患が増加している。これらの疾患は、DNA変異が関与していることがわかってきており、遺伝性と後天的(孤発性)変異のケースがある。遺伝性の拡張型心筋症は親族の病歴や血液ゲノムの解析から疾患変異が解析されている。しかし、後天的な遺伝子変異の解析は量の関係で不可能であった。研究代表者らは0.2mgの組織から高純度のゲノムDNAを数ng抽出に成功したが、微量のため全ゲノム遺伝子解析はできなかった。そこで過去の心筋症原因遺伝子と報告された2987領域に対するプライマーを設計し、次世代シーケンサーで変異遺伝子を同定した。さらに蛋白質をコードしている領域すべてに対するプライマーで増幅し変異を解析する技術を確立した。その結果、新規の孤発性心筋症特異的な遺伝子変異を発見した。この変異が拡張型心筋症を発症するか検証するため、マウス個体のゲノム編集技術であるi-GONAD法を確立し、この心筋症変異マウスで拡張型心筋症の再現に成功した。しかし、この技術では全ての後天的心筋症の原因遺伝子を行うことができず、抜本的な診断手法の改善が求められる。分泌される小胞(exosome)に存在する癌遺伝子変異が存在することが報告されていることから、分泌小胞内に全遺伝子解析技術の検討を行った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
分泌されるエクソソームがあまりにも微量でエクソソーム分取が従来の方法で上手く取得できず、条件検討を見直す必要がある。
|
今後の研究の推進方策 |
分取前にエクソソームを定量できる装置で分泌量を正確に測定し、回収および遺伝子解析を実施する。
|