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2022 年度 実績報告書

ヒト視床下部神経核レベルの「脳インスリン抵抗性」の定義とその臨床応用

研究課題

研究課題/領域番号 21H03380
研究機関順天堂大学

研究代表者

田村 好史  順天堂大学, 国際教養学部, 教授 (80420834)

研究分担者 筧 佐織  順天堂大学, 大学院医学研究科, 特任助教 (00450560)
田端 宏樹  順天堂大学, 大学院医学研究科, 博士研究員 (50876886)
小西 清貴  順天堂大学, 大学院医学研究科, 教授 (90323609)
加賀 英義  順天堂大学, 医学部, 助教 (90814757)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード脳インスリン抵抗性 / インスリン抵抗性 / 2型糖尿病 / 視床下部
研究実績の概要

近年の動物実験では視床下部におけるインスリン抵抗性(脳インスリン抵抗性)があると食欲をコントロールできず体重が増加するばかりか、体重変化とは独立して血糖上昇が生じることが明らかとなっている。そのため、脳インスリン抵抗性の解除こそがこれらの問題を包括的に解決する手段となる可能性があるがヒトにおけるインスリン抵抗性の意義はほとんど明らかでない。そこで本研究では、健常者及び2型糖尿病患者を対象とした視床下部核レベルの脳インスリン感受性の定義とその意義を検証することを目的とした。本研究では、検査前日21時から絶食とし以下の検査を行う。体脂肪量の測定、1H-MRS法による前脛骨筋・ヒラメ筋・肝臓における細胞内脂質の定量、MRIによる腹腔内脂肪・皮下脂肪量の定量を行う。FMD法により血管内皮機能を計測する。その後、人工膵臓室にて使い捨て生検針を用いて筋生検及び脂肪生検を行う。筋生検終了後、安定同位体[6,6-2H2]glucoseを用いた2ステップ高インスリン正常血糖ク30ランプ検査(インスリン注入速度10mU/m2/min、20mU/m2/min)により、肝臓、骨格筋、脂肪組織のインスリン抵抗性を判定する。視床下部fMRIについては、別日に前日21時より絶食として翌朝空腹時に測定を行う。安静時において撮像後、経鼻的にインスリン(40mU)を噴霧により投与する。その後60分連続的に撮像を行うことにより視床下部における神経核レベルでの活性の変化を検出する。神経核は、安静時の機能的接続性に基づいて識別する。2022年度では、健常者及び2型糖尿病患者の測定やその解析を行っている。この結果、幾つかの神経核の活性について2型糖尿病患者と非2型糖尿病患者の間で、有意な差を認めており、それが血糖値コントロールレベルと関連することが明らかとなってきた。今後は、被験者の追加や最終的な解析を行い、論文発表を進める。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

被験者測定などが順調に進み、解析により有意な結果も得られつつある。

今後の研究の推進方策

臨床パラメーターと視床下部インスリン抵抗性の相関などについて検討し、論文化を進める。追加の計測についてもデータ解析の結果から検討する。

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公開日: 2023-12-25  

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