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2022 年度 実績報告書

新規ペプチドマーカーを用いた飲酒に起因する高血圧の予防と病態解明

研究課題

研究課題/領域番号 21H03386
研究機関兵庫医科大学

研究代表者

若林 一郎  兵庫医科大学, 医学部, 特別招聘教授 (70220829)

研究分担者 中野 知之  山形大学, 医学部, 准教授 (00333948)
丸茂 幹雄  兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (40333950)
大門 貴志  兵庫医科大学, 医学部, 教授 (40372156)
荒木 慶彦  日本大学, 医学部, 客員教授 (70250933)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード動脈硬化性疾患 / 下肢動脈疾患 / ペプチドマーカー / 妊娠高血圧 / リスク予知指標 / 高血圧
研究実績の概要

前年度の研究で、妊娠高血圧と関連する新規ペプチドの血中レベルが動脈硬化リスク要因と関連することが明らかになった。そこで、これらのペプチドに関して、代表的な動脈硬化性疾患である下肢動脈疾患(LEAD)における下肢虚血の程度との関連性を相関分析およびロジスティック回帰分析により検討した。下肢動脈虚血は安静時の足関節上腕血圧比 (ABI) および下肢運動負荷後のABI低下の程度により評価した。m/z 2081, 2127, 2209 の各ペプチドレベルはABIと有意な正の関連性を示し、下肢運動負荷後のABI低下度と有意な負の関連性を示した。一方、m/z 2091, 2378, 2858 の各ペプチドレベルはABIと有意な負の関連性を示し、下肢運動負荷後のABI低下度と有意な正の関連性を示した。m/z 3156 のペプチドはABIおよび下肢運動負荷後のABI低下度のいずれとも有意な相関を示さなかった。7つのペプチドレベルの相関を検討したところ、ペプチドの全21ペアの中で、18ペアにおいて有意な正または負の相関を認めた。スピアマン順位相関係数の絶対値が0.8以上の強い相関を認めたペアは、m/z 2081と2127、m/z 2081と2209、m/z 2091と2378、m/z 2127と2209、m/z 2127と2378の各ペアであった。m/z 2081, 2127, 2209のペプチドはいずれもキニノーゲン-1の分解産物であり、m/z 2091と2378はそれぞれフィブリノーゲンα鎖と補体C4の分解産物である。すなわち下肢虚血時にはm/z 2081, 2127, 2209 のペプチドレベルは低下し、m/z 2091と2378のペプチドレベルは上昇すると考えられる。したがって、これらの血中低分子量ペプチドはLEADにおける重症度の指標になることが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

実験設備の故障により研究が進まなかった。

今後の研究の推進方策

実験設備の故障を修理した上で研究を進める。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Peptides associated with hypertensive disorders of pregnancy as possible biomarkers for severity of lower extremity arterial disease2023

    • 著者名/発表者名
      Wakabayashi Ichiro、Sotoda Yoko、Hirooka Shigeki、Orita Hiroyuki、Yanagida Mitsuaki、Araki Yoshihiko
    • 雑誌名

      Atherosclerosis

      巻: 376 ページ: 63~70

    • DOI

      10.1016/j.atherosclerosis.2023.06.002

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2024-12-25  

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