研究課題
基盤研究(B)
脂肪分解制御における免疫系の役割に着目し研究を進めたが、脂肪組織の種類に応じて表現系が異なり統一した見解が得られなかった。ケトン体とは絶食時に糖質の代替エネルギーとして合成される代謝産物である。その後行った解析を通じて、免疫系の中でも自然リンパ球と呼ばれる免疫細胞の一群がケトン体の合成制御に密接に関与することが明らかとなった。
免疫代謝学
当初の予定にはなかった方向に研究が進展したものの、免疫系がケトン体の合成制御において重要な役割を担うことが明らかとなった。これは代謝系と免疫系の関係に新たな視点をもたらす重要な発見だと言える。ケトン体は糖質の代替エネルギーとして機能するだけでなく、感染防御応答の活性化や高次脳機能の向上など人体にとって有益な生理機能を数多く発揮するため、今後の研究により得られる知見は幅広い分野への応用が期待できる。