研究課題
2023年度にはマルチコンテキストスクラビングの実証試験用治具類の改良設計、順序回路へのマルチコンテキストスクラビングの実証試験に取り組んだ。2022年度には4コンテキストによるマルチコンテキストスクラビングの実証試験に取り組んだが、3つのコンテキストでもほぼ同等のマルチコンテキストスクラビングの性能が実現できることを実証した。また、3コンテキストを用いたマルチコンテキストスクラビングと、4コンテキストを用いたマルチコンテキストスクラビングの性能差について詳細に評価をした。耐放射線光電子FPGAではホログラフィックメモリ内に多数のコンテキストを格納できる。よって、3コンテキストでも、4コンテキストでも対応可能であるが、3コンテキストの方がより多数の復旧パターンが記憶できることになるため、より望ましいと言える。より高速な復旧を期待する場合には4コンテキストのマルチコンテキストスクラビングを用い、復旧サイクルに余裕がある場合には3コンテキストのマルチコンテキストスクラビングを用いれば良い。光を用いたマルチコンテキストスクラビングの周期は3コンテキストであれ、4コンテキストであれ、1マイクロ秒以下であり、FPGAの数百ミリ秒のシリアル構成とは比較にならない高速なスクラビング処理が可能になる。この高速なスクラビング処理により、非常に高いソフトエラー耐性が実現できる。このマルチコンテキストスクラビングを耐放射線光電子FPGAに適用することにより、リアルタイムシステムが耐放射線光電子FPGA上に実装可能になり、原子炉や廃炉現場で使用するロボットや、ロケット、探査機、衛星等の宇宙システムへの応用に道が開かれた。
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (13件) (うち査読あり 13件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (9件)
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