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2021 年度 実績報告書

分離論理を用いたソフトウェア検証の発展

研究課題

研究課題/領域番号 21H03421
研究機関国立情報学研究所

研究代表者

龍田 真  国立情報学研究所, 情報学プリンシプル研究系, 教授 (80216994)

研究分担者 中澤 巧爾  名古屋大学, 情報学研究科, 准教授 (80362581)
木村 大輔  東邦大学, 理学部, 講師 (90455197)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード分離論理 / ソフトウェア検証
研究実績の概要

本研究の大目標は, オハーン理論に一般帰納的述語, 配列, 算術を追加した論理体系に対して, 再帰呼出し, 再帰データ, 関数ポインタを追加し, 大規模なシステムソフトウェアを解析/検証する}ことができる理論を確立し, その理論に基づいて解析/検証システムをパソコン上に実装することであった. 研究成果は, オハーン理論に一般帰納的述語, 配列, 算術を追加した論理体系に対して,再帰呼出しを追加した論理体系をまず構築し, これをほぼ実装した. このために, 配列のある記号ヒープのエンテイルメントの判定器の理論を構築し, この判定器の正当性性を証明し, パソコン上に実装して実験を行い, 理論の有効性を示した. また, Cプログラムからプログラムの同等性を保って関数ポインタを除去するアルゴリズムを提案し, これをパソコン上に実装して実験を行い, アルゴリズムの有効性を示した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

オハーン理論に一般帰納的述語, 配列, 算術を追加した論理体系に対して,再帰呼出しを追加した論理体系をまず構築し, これをほぼ実装した. このために, 配列のある記号ヒープのエンテイルメントの判定器の理論を構築し, この判定器の正当性性を証明し, パソコン上に実装して実験を行い, 理論の有効性を示した. また, Cプログラムからプログラムの同等性を保って関数ポインタを除去するアルゴリズムを提案し, これをパソコン上に実装して実験を行い, アルゴリズムの有効性を示した. また配列とリストをもつ分離論理における両仮説形成アルゴリズムを提案し, その正当性を証明し, これをパソコン上に実装して実験を行った. 以上により進捗はおおむね良好であるといえる.

今後の研究の推進方策

オハーン理論に一般帰納的述語, 配列, 算術を追加した論理体系に対して, 再帰呼出し, 再帰データ, 関数ポインタを追加し, 大規模なシステムソフトウェアを解析/検証する}ことができる理論を確立し, その理論に基づいて解析/検証システムをパソコン上に実装する研究をさらに進める.ループ解析の精度が必要であることがわかってきたので, 抽象解釈の技法を取り入れてループ解析を高精度化する.

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2022 2021 その他

すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 2件、 査読あり 3件) 学会発表 (2件)

  • [国際共同研究] トリノ大(イタリア)

    • 国名
      イタリア
    • 外国機関名
      トリノ大
  • [国際共同研究] ソウル大(韓国)

    • 国名
      韓国
    • 外国機関名
      ソウル大
  • [国際共同研究] シンガポール大(シンガポール)

    • 国名
      シンガポール
    • 外国機関名
      シンガポール大
  • [雑誌論文] Biabduction for Separation Logic with Arrays and Lists2022

    • 著者名/発表者名
      Daisuke Kimura, Makoto Tatsuta, Mahmudul Faisal Al Ameen, oji Nakazawa, and Mirai Ikebuchi
    • 雑誌名

      Biabduction for Separation Logic with Arrays and Lists

      巻: 1 ページ: 1--16

    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] Decidability for Entailments of Symbolic Heaps with Arrays2021

    • 著者名/発表者名
      Daisuke Kimura, Makoto Tatsuta
    • 雑誌名

      Logical Methods in Computer Science

      巻: 17 (2) ページ: 1--33

    • DOI

      10.23638/LMCS-17(2:15)2021

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Function Pointer Eliminator for C Programs2021

    • 著者名/発表者名
      Daisuke Kimura, Mahmudul Faisal Al Ameen, Makoto Tatsuta, and Koji Nakazawa
    • 雑誌名

      Lecture Notes in Computer Science

      巻: 13008 ページ: 23--37

    • DOI

      10.1007/978-3-030-89051-3_2

    • 査読あり / 国際共著
  • [学会発表] Brotherston's Conjecture: Equivalence of Inductive Definitions and Cyclic Proofs2022

    • 著者名/発表者名
      Makoto Tatsuta
    • 学会等名
      九州大学 論理と計算セミナー
  • [学会発表] 帰納的定義付き一階述語論理の循環証明体系におけるカット除去2021

    • 著者名/発表者名
      益岡幸弘, 龍田真
    • 学会等名
      記号論理学と情報科学研究集会(SLACS 2021)

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公開日: 2024-12-25  

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