研究課題/領域番号 |
21H03575
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63010:環境動態解析関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
井上 睦夫 金沢大学, 環日本海域環境研究センター, 准教授 (60283090)
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研究分担者 |
長尾 誠也 金沢大学, 環日本海域環境研究センター, 教授 (20343014)
松中 哲也 金沢大学, 環日本海域環境研究センター, 助教 (60731966)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 放射性セシウム / ラジウム / 福島原子力発電所事故 / ガンマ線計測 / 亜寒帯海域 / 海水循環 |
研究成果の概要 |
海洋環境における溶存成分の循環に関する情報は、海洋物質動態のみならず、有事の事故に関わる海洋汚染に備え非常に重要である。本研究では、低バックグラウンドガンマ線測定法を適応し、亜寒帯海域を中心とした複数の溶存放射性核種 (134Cs、137Cs、226Ra、228Ra) 濃度の空間的に高分解能かつ高精度なデータベースを作成した。特に、福島原子力発電所事故由来の134Csの分布は有効な海水循環のトレーサーとなった。さらにラジウムのから得られる水塊情報を加え、亜寒帯海域を取り巻く時間軸を含む溶存汚染物質の循環パターンモデルを構築した。
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自由記述の分野 |
海洋化学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
溶存放射性核種の分布から、日本列島近辺にもたらされる海水循環を議論した。本海域における溶存成分循環の時間軸設定は、汚染問題を考えるうえで極めて重要である。環境中に放出された時期・地域の明らかな放射性セシウムをトレースするのが極めて有効である。これら放射性核種の空間分布の充実は、海水循環の解明のみならず、今後の有事の際の溶存汚染物質循環の対策にも有効である。さらに本研究で得られる日本列島を取り巻く海水の134Csおよび137Cs濃度の分布は、風評被害対策にも重要である。
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