研究課題/領域番号 |
21H03616
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
速水 洋 早稲田大学, 理工学術院, 教授(任期付) (70371359)
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研究分担者 |
大河内 博 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (00241117)
渡辺 幸一 富山県立大学, 工学部, 教授 (70352789)
和田 龍一 帝京科学大学, 生命環境学部, 教授 (90566803)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 光化学オキシダント / 感度レジーム / 過酸化物 / 総反応性窒素酸化物 / 関東地域 / 数値シミュレーション |
研究実績の概要 |
本研究では,Ox感度レジームの指標を実際に測定し,その再現計算を通じてOx感度レジームの指標に対するモデルの妥当性を評価する。以下,観測とモデルに分 けて,概要を記述する。 まず観測に関しては,前年度の検討結果を踏まえて新宿(早稲田大学西早稲田キャンパス内)と加須(埼玉県環境科学国際センター)の2地点において実施した。一酸化窒素(NO),二酸化窒素(NO2),NOx酸化物質(NOz),総反応性窒素酸化物(NOy)およびオゾン(O3)の測定(帝京科学大)は2022年7月9日に開始し,8月末まで連続して実施した。ただし,NO2の光分解に用いるLEDの故障等により一部データが欠測になった。過酸化物の測定(富山県立大および早稲田大)は2022年7月19日から26日に実施した。測定では9時,12時,15時,17時から10分間試料を採取し,終了後すみやかに液体クロマトグラフィーにて分析した。期間中の天候は曇りまたは降雨が多く,光化学反応による生成は活発とはいえなかった。 モデルに関しては,早稲田大の計算サーバにおいて数値気象モデルWRF,大気質モデルCMAQ,同CAMxを用いて,気象および排出量の入力データなどを用いて気象・濃度計算を実施した。Ox濃度(1時間値)が最高で187 ppb(埼玉県和光市)を記録した2015年7月27日の事例を対象とし,全硝酸(ガス+粒子)に対する過酸化水素の濃度比([H2O2]/([HNO3] + [NO3-])が,VOC律速下で生成したO3の高濃度域と対応し,指標として有効であることを確認した。また,より近年の事例を対象とするため,2018年7月から8月,2020年8月,2022年7月の排出量データを整備した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
観測は期待した天候ではなく濃度が十分に上昇しなかったが,問題点等を抽出できた。 モデルに関しては,特に支障なく進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
観測では,昨年度同様に2023年夏の本観測に向け万全の体制を整える。高濃度事例を逃さぬよう,詳細な観測計画を練り,準備を進める。NOy計は自動計測が可能なことから, 観測期間を長めに設定する。加須と新宿とで同時観測に向け体制を整える。 モデルでは,観測後に可能な限り短時間で再現計算を実施し,観測されたレジーム指標との比較を行う。2021年度観測結果を再現するため,必要な排出量データを最新の統計 情報を用いて,できるだけ実態に近くなるよう整備する。
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