研究課題/領域番号 |
21H03650
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
齋藤 光代 広島大学, 先進理工系科学研究科(総), 准教授 (20512718)
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研究分担者 |
小野寺 真一 広島大学, 先進理工系科学研究科(総), 教授 (50304366)
作野 裕司 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 准教授 (20332801)
濱田 麻友子 岡山大学, 自然科学学域, 准教授 (40378584)
兵藤 不二夫 岡山大学, 環境生命科学学域, 准教授 (70435535)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 藻場変遷過程 / 流域水・物質輸送 / 海底湧水 / 生物多様性 / 生態系サービス |
研究実績の概要 |
本研究では,多様な生態系サービス機能を有する沿岸藻場の分布や藻場生態系の多様性変遷過程について,特に流域の水・物質輸送の影響に着目し明らかにすることを目的とし,2年目であるR4年度は以下のとおり実施した. (1)河川水・地下水流出にともなう物質輸送量評価:1)流域水・物質輸送評価:①沿岸域に藻場が分布する瀬戸内海の島嶼(広島県生口島)流域を対象に,地下水位などのモニタリングを継続し,②水・物質輸送モデルを適用し流出解析を開始した.2)SGD物質輸送評価:①対象流域沿岸の藻場分布域において,海底湧水(SGD)のトレーサーとなる塩分,水温,ラドン濃度,および栄養塩濃度の海水中の空間分布と季節変化を確認し,潮間帯にSGD観測用ピエゾメーターを設置しモニタリングを行い,②①の結果からSGDおよびSGD由来の栄養塩供給量を推定した. (2)藻場と構成種の空間分布・時間変化の把握:①ドローンを用いて対象流域沿岸の藻場の空撮を実施し,取得した画像データの解析から藻場とその構成種,および活性度の空間分布・時間変化を明らかにし,②現地での踏査調査(海草・海藻類の分布密度,種類,固体サイズの測定)に基づき①の結果検証を行った.また,③高解像度の衛星データを用いた藻場の分布推定を行った. (3)藻場生態系の食物連鎖構造および栄養塩循環の解明:1)食物連鎖構造解析:①対象流域の藻場分布域において地下水および海水,堆積物,海草・海藻類,植物プランクトンの採取を行い,窒素・炭素含有量および安定同位体比の測定を行い,②①の結果に基づき藻場の取り込み窒素源を推定した.2)栄養塩循環評価:①藻場分布域での植物プランクトン現存量と濁度の測定,および堆積物の採取と栄養塩分析を行った. (4)藻場生態系の生物多様性評価:①対象流域の藻場分布域において海水および堆積物を採取し,環境DNAの分析により魚類種の特定を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画していた現地における観測・データの解析および現地試料の採取・分析はおおむね当初の予定通りに進めることが出来ている.
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今後の研究の推進方策 |
最終年度は,現地における補足的なデータ採取を行うとともに,これまでに取得した観測データの整理・解析および現地試料分析結果の解析を進め,研究の取り纏めを行う.
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