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2023 年度 実績報告書

可搬式メタン発酵システムの再起動を目的としたアクセラレータの相乗効果と原理の探求

研究課題

研究課題/領域番号 21H03662
研究機関豊橋技術科学大学

研究代表者

大門 裕之  豊橋技術科学大学, 学生支援統括センター, 教授 (60335106)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード可搬式メタン発酵システム / 活性炭 / 発酵助剤 / 例廉価システム / 再生可能エネルギー
研究実績の概要

可搬式メタン発酵システムは、近年、災害時の非常用電源としても期待されている。本研究では可搬式メタン発酵システムの再起動期間を短縮するアクセラレータの開発を目的とした。アクセラレータとしては食品残渣を原料にした発酵助剤と導電素材を担体とした粒状活性炭(GAC)を用いた。
GACおよび発酵助剤の添加割合が基質の高有機物負荷条件下に与える相乗効果の研究を行った。バイアル瓶に種汚泥、基質、還元剤、無機塩培地、緩衝剤を投入した。上述の液相に対して各アクセラレータの添加割合をGACは0~10%とし、発酵助剤は0~40%とした。測定項目は、メタン生成量と有機酸量である。
発酵助剤の添加割合が10%の条件下では、GACを5%、10%添加した区で、発酵助剤0%の条件下と比べ、メタン生成量が増加し発酵助剤とGACの相乗効果が見られた。しかし、GAC2%添加した試験区とGAC0%の試験区は発酵助剤0%の条件と比べ、メタン生成量が減少した。また、発酵助剤の添加量を20%以上にすると有機酸の蓄積が顕著になりGAC10%添加した試験区のみメタン生成量が増加した。
発酵助剤の添加割合は10%までと、20%でGACを10%添加した試験区のみ相乗効果が見られた。その一方、40%までになると、どの条件においても相乗効果が得られなかった。これは発酵助剤由来の有機酸の蓄積がメタン発酵過程における有機酸の分解より進んだためだと考えられる。また、この要因としては、有機酸の蓄積によりpHが下がったことで微生物が生育できなくなったため、GACの担体としての効果やGACを用いた直接的異種間電子移動では改善できなかったことが原因として考えられる。
以上より、二つのアクセラレータを適した割合で添加することで、可搬式メタン発酵システムの再起動期間短縮に寄与することができると考えられる。

現在までの達成度 (段落)

令和5年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和5年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Evaluation of a Small-Scale Anaerobic Digestion System for a Cattle Farm under an Integrated Agriculture System in Indonesia with Relation to the Status of Anaerobic Digestion System in Japan2023

    • 著者名/発表者名
      Hanum Farida、Nagahata Masanori、Nindhia Tjokorda Gde Tirta、Kamahara Hirotsugu、Atsuta Yoichi、Daimon Hiroyuki
    • 雑誌名

      Sustainability

      巻: 15 ページ: 3833~3833

    • DOI

      10.3390/su15043833

    • 査読あり / 国際共著
  • [学会発表] 微生物反応における電子移動促進によるメタン発酵効率の向上2023

    • 著者名/発表者名
      宮里 真珠,今井 裕之輔,Zubair Amir,大門 裕之
    • 学会等名
      第57回日本水環境学会年会

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公開日: 2024-12-25  

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